「ちょっと歯が黒っぽくなっているんですけど、これって虫歯ですか?」と聞かれることがあります。
よく診査してみると確かに黒くなっていますが、実質欠損はないようです。
これは虫歯の判断基準でCO(シーオー、Questionable Caries under Observation)と呼ばれます。
正式な基準は、
「視診にて明らかなう窩は確認できないが、う触の初期病変の徴候(白濁、白斑、褐色斑)が認められ、その状態を経時的に注意深く観察する必要のある歯」
ということになります。
私もCOと判断して、特に処置はせず、経過観察を行う場合がよくあります。
ただここで注意してほしいのは、これまでと同じように過ごし、経過を観察するということではありません。
自分の歯が初期のう触病変を呈していることを認識し、食習慣やブラッシングなどの生活習慣を見直すということが大切なのです。
これは人任せではなく、自らの力で健康や豊かな人生を手に入れるというヘルスプロモーションの概念と通じるものがあります。
歯は健康に大きく関わっています。
今一度、ご自身のお口の中を見つめ直してみてはいかがでしょうか。