「歯石が付いてますよ。」

歯科医院に治療に通われた時、「歯石が付いてますよ。」と指摘されたり、また歯科検診で歯石の項目にチェックが付いたりする方がいらっしゃると思います。

歯石が歯周病を進行させるというのはよく知られています。

しかし実際は歯石が直接、歯ぐきに何か悪さをして歯周病が進行するわけではありません。

まず歯垢(プラーク)とは食べかすではなく口腔内細菌の集合体です。そして歯石は歯垢が堆積し、石灰化して硬くなったものです。言わば歯石は死んだ細菌の塊です。

歯石は歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)において歯根の部分に付きます。そのような状態になると歯根の表面は粗ぞうとなり歯垢が非常に付着しやすくなるのです。この歯石に付着した歯垢(口内細菌の集合体)が歯ぐきに炎症を引き起こし、歯周病を進行させるのです。

どんなにブラッシングを丁寧に行っても、全く歯石が付いていない状態にすることは不可能です。一般的には2~3カ月で歯石が付着してくると言われています。歯周病を予防していくにはこまめに歯石を除去していくことが大切です。